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Google社員解雇の事例には、「間接差別」が根底にあった?!

■Google社員の女性差別発言

今年の8月ごろ話題になった、グーグルの男性社員のコメントが、男女不平等の問題発言と

みなされて、解雇されたというニュースはご存知の方も多いでしょう。

エンジニアや管理職に女性が少ないのは「本来男性と女性の能力には違いがある」とした

不適切な発言が問題となったためです。

このニュースに関しては、その時は要約だけみて

あの先端的な企業にもそういう意識の方がいたんだという意味で、驚きでした。

グーグルの判断は普通に正しいと思いました。

自分としては、本来男性も女性も能力差はないと信じているからです。

つい最近、あるメルマガで「無意識の差別」という概念を学習する機会がありました。

無意識の差別とは、本人が意識しなてなくても、行ってしまう差別のことです。

例えば、同性愛者よりも異性愛者の方が好ましいと思っている人が、ある統計では7割いる

という話もその1つです。

今回、グーグルで問題となった方の主張の全文を斜め読みしてみて、話はもう少し入り組んでるように見えました。

また「無意識の差別」の落とし穴は深いと感じました。

どうもご本人は、ダイバーシティやインクルージョンには賛成の立場だったようです。

じゃあなぜ「無意識の差別」に陥ってしまったのでしょう?

■1つの仮説

私の仮説は、「間接差別」と「男女の生物学的な差異」の取り違えです。

グーグルの技術職に占める女性は全体の2割です。この原因を男女の生物学的な

差異に見誤ってしまったことに起因していると考ます。

米国にもまだ存在している「間接差別」が本当の原因です。

ここで、「間接差別」とは、Wikiによると、

「異なる扱いを受けていなかったとしても、異なる状況にある人々に対して

同じ扱いを行うことによって生じる差別のこと」としています。

例えば、長時間労働を必須とする環境では、女性しかできない「出産、そして、授乳期間の育児」と

「長時間労働による出世」という、両方が1度に成り立たない選択肢が生まれてしまい、

構造的にどちらかを選ぶ人が増えるため、一部の女性しか活躍しづらくなっていることです。

ここはメルマガで学びました。

間接差別というのは、日本特有かと思ってました。

上記Wikiによれば、そもそもこの概念が登場したのはアメリカだそうです。

Googleで問題となったご本人は、ダイバーシティとインクルージョンには賛成と言っています。

問題は「平均的に、本来男と女は生物学的に多くの点で異なる」と本来男女差はないはずの、

仕事や、職種の向き不向きと勝手に結び付けているところにあります。

米国にも、間接差別があって、それを本人は知らないのだなと感じたのは、次の文です。

These positions often require long, stressful hours that may not be worth it

if you want a balanced and fulfilling life.

「(リーダーシップの)これらの地位は、ワークライフバランスを望む人(本人は女性を想定)

には価値を感じない長いストレスフルな時間を要する」ぐらいの意味です。

その方は、いかに差別的でない方法でそのギャップを埋めるかまで提唱をしているくらいですが、

前提が変なので、いまいち説得力が感じられません。

「『地図の読めない女、話を聞けない男』これあるある」みたいな感覚で、

間違った前提から話をしているとしか見えません。

間接差別から来ているであろう、統計的な結果を生物学的差異との

思い込みしていることが、「無意識の差別」になってしまっているのです。

悪気がないところがまた話を複雑にしています。

■心がけたいこと

「間接差別」と「無意識の差別」を理解しておくことって大事なんだなと認識しました。

この事例は、「間接差別」の存在を知らないと「無意識の差別」

に陥ることがあるよとも教えてくれています。

悪気はないのに、深い落とし穴に落ちないよう気を付けたいものです。

今回差別について学び、考える良いきっかけになりました。

本来男女や、人種によって個々の能力差がないはずです。

ダイバーシティやインクルージョンについて取り入れる企業も増えてきたようです。

それでもまだ存在している差別がなくなれば、個々の能力を発揮できるチャンスが増えて

生産性も上がり、より暮らしやすい社会の実現に近づきます。

差別に関して、自分も無意識の差別に陥らないようにしつつ、今後も理解を深めていきたいです。

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