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ニューヨークを満喫する旅(6):メトロポリタン美術館の無料日本語ガイドツアーは10倍楽しめる_ハイライト編

こんにちは。生涯挑戦!をモットーに新大人世代を応援する、こうちゃんです。

メトロポリタン美術館の日本語ツアーガイドに参加しました。午前中のハイライトのツアーです。

事前の情報と現地のお友達から教えてもらったWeb情報が参考になりました。

個人で予備知識なしで楽しむのもアリですが、ガイドツアーの解説で10倍楽しめますので、おすすめです。

どれも素晴らしい作品ばかりでしたが、

中でも今ではあたりまえのように使っていて、文明の発展に寄与して、

様々な考えや思いを伝える手段となっているものに文字があります。

その起源となる、メソポタミア文明の本物の楔形文字を目の当たりに見て、感動を覚えました。

ここの美術館初めての方や、ガイドツアー自体がはじめての方にはオススメです。

毎日ではないようですので、事前にこちらのページでツアー日程を確認してください。

以下ネタバレにならない程度にツアーの主な内容をさわりだけご紹介します。

◾️ツアーへの参加の仕方

美術館入口すぐのインフォメーションに日本語ガイドツアーの集合場所と時間を確認しました。

11:00にエジプト文化の展示物入り口付近集合とのことで、

待つていると、7、8名ぐらいの日本人の方がこられて、まもなくガイドのミドルエイジの女性の方が来られ、

挨拶をされた後、案内開始です。

膨大な展示物の中から見所をピックアップして解説してくれるツアーなので、

知らなかった背景の情報を知ることができて、有意義でした。

しかも無料というのはありがたいです。

以下ツアーの順に簡単にまとめました

◾️エジプト文明の遺跡

エジプトのナイル川を象徴する屋内の池と遺跡のところにきました。

本物のパピルスがひと塊りあります。

神殿の正面の2本の柱に、はすの花の装飾があります。

ヌビアという地域はエジプトの南側にあり、 上エジプトとして知られ、 シンボル ははす

現在のカイロの地中海側の下エジプトを象徴するものがパピルスだったそうです。

紀元前3000年ごろにこの2つの地域が統合されて1つの国エジプトになった由。

なので、この2つの植物がエジプトの遺跡にはよくみられるそうです。

神殿にある彫刻には3人の人物が描かれて、女神のトシス、真ん中が夫のオシリス、

右側に神々といっしょにいるのがエジプトの王ファラオです。

ファラオは実はローマの初代皇帝アウグストゥスだそうです。

クレオパトラとのアントニウスがからむ話が面白い。詳しくはツアーでどうぞ。

壁の外側は、強烈な太陽光で影でくっきり見えるため沈み彫、

内側が薄暗いため浮き彫りになっているところが古代人の知恵を感じて面白いです。

このスフィンクスは、綺麗な状態なのでレプリカかと思いましたが、

紀元前15世紀に作られた本物と聞いてびっくり。

◾️アメリカの画家の問題作

次は、1980前半パリ社交界で注目されたアメリカ人サージェントによる作品です。

作品はアメリカ人の23歳の女性、マダムxの肖像画です。

パリのサロン展に入選した作品だそうです。

当時としては肌の露出 の多さと肌の白さでスキャンダル問題になった作品。

当時は家族が出展取り下げを依頼したそうで、絵の題名が匿名のXになっています。

◾️日本の作品 ジャポニズム

鹿の剥製に大小の水晶玉で覆ったもので、名和晃平の作です。

1975年生まれとのことですから、まだ40代の若さで、ユニークな発想の作品に感じました。

◾️ヨーロッパ絵画

次はヨーロッパ絵画のコーナーに来ました。

写実的な肖像画15世紀フランドル派の画家ハンス・メンリンクの作品です。

この画家の名前は初めて知りました。

2つのパネル、お祈りのポーズをしているキリスト教の祭壇画です。

よく見ると、絵の中にもフレームがある。3Dのだまし絵のような手法。

みている人といっしょにこちら側にいるかのような臨場感があります。

本来3枚でペアだそうで、最近ロンドンのナショナル・ギャラリーにある聖母子像の1枚が

この絵とのペアであったことが判明したという話も興味深いです。

◾️印象派

まず、印象派を代表するモネの絵をまず見ました。

今までのなめらかな絵とは画風が異なり、油絵の厚塗り技法を使っていたようです。

表面がごつごつしていて、サロン展ではこんなものはデッサンにすぎないと酷評されたそうです。

次は新印象派 19世紀後半の画家、ジョルジュ・スーラの作品で、「サーカスの客寄せ」です。

19世紀のパリ、実際のサーカスの人寄せとして、無料のパフォーマンスの様子が描かれています。

モネとの違いは、

カメラのスナップショットのようで、輪郭をぼかしているところ、

さらに色彩の理論の色彩のチャートで正反対に位置する色を補色といいますが、

そういう組み合わせの色を隣同士におくことで、色彩がより鮮やかにうつる効果を狙っているそうです。

モネは自然な光に関心をもったのに対し、スーラは人工的な光に興味を持ちました。

人物が光の輪に囲まれている感じで描かれているのも特徴だそうです。

◾️世界4大文明 メソポタミア

最後は、古代文明のメソポタミアです。アッシリア王国の宮殿の一部を見学しました。

アッシリアは紀元前9世紀ごろ、現在のイラクに位置する二ムルに王宮を建設しました。

7万人を招いてパーティを10日間催したそうです。

動物の体に羽がはえている。2体の高さ2m以上もありそうな大きな彫刻が目をひきます。

左側は羽の生えたライオン、右側ははねのはえた雄牛で、

狛犬のように神がかった存在で、宮殿を守っているそうです。

5本の足があり、前から見るとふんばっているように見せ、

横から見ると前進しているように表現したそうです。

 

壁の彫刻は、帽子をかぶり、ひげを生やしているのが国王。

右のひげのないひとはおつきの者。

左の羽の生えた人は天使のような神がかったものを表現しています。

世界最古の文字楔形文字が中央に帯状に書かれています。

粘土板にけずって模様をかいていたようです。

元々は紀元前3100年ごろに家畜や穀物の袋がいくつとか業務用に用いられていたとのこと

このアッシリア王国の遺跡での楔形文字では。

王国や王様がどんなに素晴らしいものであったか。

10日間続いたパーティがどんなに素晴らしいものであったかがとうとうと書かれているそうです。

イラクの二ムルという地で、2015年にISISにより古代遺跡が壊されるという悲惨な出来事が起こってしまったとのこと。

ガイドの方が、このようなことの起きない平和になるように願いをこめて案内の言葉を締めくくりました。

以上ハイライトツアーの概要のご紹介でした。

ご参考になれば幸いです。

 

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