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読書メモ:古賀史健著「20歳の自分に受けさせたい文章講義」

こんにちは。生涯挑戦!をモットーに新大人世代を応援する、こうちゃんです。

古賀史健著「20歳の自分に受けさせたい文章講義」の読書メモです。

いままで読んだ文章術の本とはまた違った視点で書かれていて、すごく説得力がある講義内容に感じました。

読了後気づいたのですが、その秘密はタイトルに凝縮されていました。「20歳の自分に受けさせたい文章講義」というタイトルです。

ここに文章を書くための重要な要素がつまっていたのです。この記事ではその中身と他にも気づきをもらったポイントについて忘備録としてまとめておきました。

■なぜ20歳の自分にうけさせたいのか?

第3講に「読者の立場に立つのではなく、読者の椅子に座る」というのが出てきます。最初読んだときは、何のことだろう?と思いました。

普通文章を書くときは読み手の立場にたって書くべきというのが、文章力の本などでよく目にする王道です。

筆者はそうではなく、次の2つを推奨しています。

①「10年前の自分」の椅子に座る

②「特定の”あの人”」の椅子に座る

このうち②は、特定のペルソナを想定して書くという内容と同じですが、

ユニークで、この本の伝えたい内容の本質の1つと感じたのが①です。

筆者の言葉によると、

「なぜ、あなたは10年前の自分に向けて書くべきなのか? いま、この瞬間にも日本のどこかに「10年前のあなた」がいるからだ。

実際この講義の場合もぼくは「20歳の自分」の椅子に座って書いている。

右も左も分からない大学生だった彼は、文章やコミュニケーション全般についてどんな悩みを抱えていたのか、頑固でクソ生意気な彼の心を動かすには、どんな言葉が必要なのか、彼に不足しているものは何か、今後彼はどんな困難に直面するのか

自分だからこそよくわかるし、書くことができる。

つまり椅子にすわるとは、10年前の自分が講義を受ける椅子に座っていると想定して、その自分に向けて学んだこと、身につけたことを伝えるというわけです。

■何故自分の椅子に座ることが効果的なのか

そのことについて筆者は古典の例をあげて説明しています。

「たとえばぼくは、ドストエフスキーの作品が好きだ。最初にドストエフスキーを読んだときの衝撃はいまでも忘れることができない。ぼくがいちばん驚いたのは、「いま、まさに自分が抱えている問題」が、そこにありありと描かれていたことだ。

…….中略…………

人間は、どんな時代も同じこと(普遍的なこと)を考え、同じことに悩み、同じことで苦しんでいる。自分だけにしかわからない、誰にも理解されないと思われる根深い問題こそ、じつは普遍性をもった悩みなのだ。

ここで、なるほど、古今東西の古典の名作が読みつがれているのは、そこに「自分ごと」の普遍的に共感できる部分があるからなのです。

■行動に移したいポイント

一番のポイントは「過去の自分や特定の人の椅子に座る」ことです。その他にも印象に残ったポイントをまとめておきます。

●文章はやさしく書くのがいちばんむずかしい。「著者の理解が深ければ深いほど、わかりやすい表現でどんな高度な内容も語れるはず」(吉本隆明)

●説得せずに納得させる
・人は他人事には興味はない→自分事にすることで、納得させる。

●文章のカメラワーク: 導入(序論) 客観のカメラ 本編(本論) 主観のカメラ 結末(結論) 客観のカメラ   ・導入は映画の予告編  

自分や特定の人の立場というより、昔の自分や特定の人になりきって、つまり椅子にすわったつもりで、こうしたらより良くなるよというメッセージを伝えられたらなと思いました。

私にとっては今の自分が受けたい文章講義でした。

■著者について

 Webからの引用です。

古賀史健/Fumitake Koga:1973年福岡県生まれ。株式会社バトンズ代表、ライター。出版社勤務を経て、1998年フリーランスに。聞き書スタイルの執筆を専門とし、実用書、ビジネス書、タレント本などで幅広いジャンルで数多くのベストセラーを手掛ける。2013年に出版した『嫌われる勇気』がミリオンエラーを記録、続編の『幸せになる勇気』が今年の2月に発売された。ビジネス書の地位向上に貢献したとして、2014年「ビジネス書大賞・審査員特別賞」受賞。

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