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「AI 時代のキャリア生存戦略」倉嶌洋輔著の読書メモ

こんにちは、kindle本「理系出身じいじのホットクックでらくらく離乳食・幼児食」の著者、生涯挑戦!をモットーにシニア世代と子育て世代を応援する、こうちゃんです。

AIが進化して人間の仕事をどんどん置き換えつつある現代、このままのキャリアでいいのだろうかと考えてしまう…。そんな方におすすめの本です。

いまの職業を3つに分類して、それぞれの生き残り戦略がわかりやすく解説されています。

自分のキャリア選択をどうするか悩む学生の方から、情報化社会に乗り遅れるのではと不安に感じているシニア世代まで広い世代に渡ってなんらかのヒントが得られるおすすめの一冊です。

■「AI 時代のキャリア生存戦略」の全体構成

全体は以下の5つの章から構成されています。

はじめに
第1章 「テクノ失業」の波と、3つの生存戦略
第2章 戦略1安全な職に逃げる 高台に逃げる退避戦略
第3章 戦略2複数領域を横断する 防波堤を築く防御戦略
第4章 戦略3 AI を味方につける 時流に乗る、波乗り戦略
第5章 AI 時代の情報収集術情報

はじめに〜第4章までのところで印象に残ったポイントをまとめておきます。

■「AI 時代のキャリア生存戦略」で印象に残ったポイント

●「はじめに」と第1章

「はじめに」では、未来を以下の4つのレベルに分類した上で、戦略を立てているところがなるほどと感じます。

・未来を以下の4つのレベルに分類:
 レベル1確実に見通せる未来
 レベル2他の可能性もある未来
 レベル3可能性の範囲が見えている未来
 レベル4まったく先の読めない未来
・生き残るためには未来の解像度を上げる。
・このレベル2やレベル1に下げて行動していけるかが非常に重要
・未来を再構築する3つのキャリア戦略
 戦略① 安全な高台に逃げる「退避戦略」
 戦略② 防波堤を築く「防御戦略」
 戦略③ 波に乗る「波乗り戦略」
・未来を再構築するには、インプットの時間よりアウトプットの時間が鍵となる

特に最後のアウトプットが大事という話は、AI時代に備えることだけではなく、いつの時点でもキャリア形成でも仕事をしていく上でも大事だと感じます。

第1章 「テクノ失業」の波と、3つの生存戦略

「テクノ失業」とは、様々が職業がAIにより置き換えられることで失業することを意味します。

ここで印象に残ったのは、AIの得意なことと苦手なことを分析しているところです。

【AI が得意なこと】
・正確かつ大量の記憶を必要とする領域: 例 クラウドのデータセンター
・瞬時にたくさんの判断をする必要のある領域: 例 工場の検品ライン
・大量データの共通点を見つけ出す領域:  例 がん検診 AI

【AI が苦手な領域】
・文脈から言葉の意図を解釈する必要のある領域
・将来性の考えや倫理感を伴う領域
・AI 開発時に材料となるデータが少ない領域
・前例のない創造的な作業や発送の必要な領域

さらに、AIのレベルを4つに分類しているのがわかりやすいです。ここは、東大の松尾豊教授の著書からの引用になっていました。こういうレベルでAIを理解していくことは、未来に備えるために重要だと思います。

レベル1 シンプルな制御プログラム:例 エアコンの自動空調
レベル2 古典的な人工知能:例 Apple の Siri
レベル3 機械学習を取り入れた人工知能:例 Amazon の商品レコメンド機能
レベル4 ディープラーニングを取り入れた人工知能:例 Googleの猫

3つの戦略については、次章以下でまとめます。

第2章 戦略1安全な職に逃げる 高台に逃げる退避戦略

・職業領域:マニュアル型業務の人
・例:銀行公務員の窓口係定型化された教科書の内容を教える教員税理士
・戦略:退避戦略安全な職に逃げる 
    淘汰される可能性の低い別の低スキル型職業へ転職
・転職の例:アロマセラピスト、、フォトグラファー、メイクアップアーティスト、料理人
・対策:自分の好きなことを突き詰め、現在地からは全く別の領域に乗り換える

まずは、自分の好きなことを突き詰めるというところは、他の自己啓発本でもこれまで何度も語られてきています。Dark Horse, Sourceもその1つです。

●第3章 戦略2複数領域を横断する 防波堤を築く防御戦略

・職業領域:非マニュアル型業務を行う一般的なビジネスパーソン
・例: 経営コンサルタント、営業、エンジニア、デザイナー
・戦略:複数領域を横断する 防御戦略
・転職の例:デザインのことがわかるエンジニア、テクノロジーもわかる戦略コンサルタント、エンジニアの治験を持った営業など複数領域を横断
・対策:得意分野をとにかく深掘りしていくことで遠くの地土地をつなぎ合わせて新しいものを生み出す

得意分野を1つではなく、2つ以上深堀することで、コンビネーションの可能性をさぐり、新しいことを始めるというところが共感できます。

●第4章 戦略③ 波に乗る「波乗り戦略」

・職業領域:起業家小規模企業の経営者などマルチスキルの人
・例:ベンチャーや家族経営、個人経営など
・戦略:BTC(ビジネス・テクノロジー・クリエイティブ)スキルに加えてBTCを越境している人
・転職の例:ソフトウェアエンジニアがきゅうり農家をついだ
・対策:AIを活かす3つの型:①T型 ②逆T時 ③I型

■行動に移したいポイント

最後に行動に移したいポイントをまとめます。

・生き残るためには未来の解像度を上げていかにこのレベル2やレベル1に下げて行動していけるかが非常に重要
・行動することで次のレベルが見えてくる
・じっと耐えるのではなく自分なりに納得感のある道を見つけ出して前に進むことで未来の解像度を上げていく
・インプットよりアウトプットが未来を再構築する鍵
・今後は不安解消のためのインプットの時間を自分の人生を変えるためのアウトプットの時間に変えて行く

■著者について

本書からの引用です。

●筆者略歴
新卒でERPパッケージベンダーのWorksApplicationsの会計開発部門に入社。
その後、リクルートライフスタイルにて、AirレジやホットペッパービューティのiOSエンジニアとして経験を積み、身の回りの問題を解決するiPhoneアプリのデザイン+開発を始め、現在9つのアプリを展開し、2020年現在で、全世界合計約4万DLを達成し、続伸中。
更に、ソフトウェア開発の上流工程を経験するために、富士ゼロックスシステムサービスに転職したのち、2017年にコンサルタントとして独立。コンサルとして、楽天証券で1年、食べログで1年半の参画を経て、東大系AIスタートアップに参画中。
●Apple内での製品Page
https://apps.apple.com/us/developer/yosuke-kurashima/id806702002
●会社HP
https://www.focuson-inc.com
●保有スキル・資格
・MBA 2019年修了(Globis経営大学院)
・DeepLearning Generalist 2019年認定(日本ディープラーニング協会)
・High Impact Presentation Course 2017年修了(Dale Carnegie Japan)
・Train The Trainer 2016年修了(Global Knowledge Network)
・UIUXスクールDelight U 2015年修了(DeNA)

■まとめ

「AI 時代のキャリア生存戦略」を紹介しました。
ポイントをまとめると、
・未来を四つのレベルに区分して、生き残りのためにはレベルを下げて未来の解像度を上げる行動が大事。
・AI時代の生き残り戦略には3つある。
 ①好きを突き詰める退避戦略、②複数領域を横断する防御戦略、③AIを味方につける波乗り戦略
・自分なりに納得感のある道を見つけ出してアウトプットを多くし、行動すること未来の解像度を上げていくこと。

自分なりにマインドマップでまとめた図を参考用として示します。

 

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