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1400年前の飛鳥時代から鎌倉時代の国宝を巡る奈良の旅〜中宮寺

10月下旬の土曜日、法隆寺に隣接する、中宮寺を拝観しました。

品のある微笑み、半跏思惟像がとても魅力的でした。

■中宮寺は尼寺だった

法隆寺と同じく、聖徳太子ゆかりのお寺ですが、法隆寺は僧寺、中宮寺は尼寺だそうです。

本堂に入ると尼さんがいらっしゃいました。

法隆寺の参拝を終えると、中宮寺はこちらという看板が目に入りました。

敷地内の地図を見ると、法隆寺の夢殿のすぐわきに位置していました。

入り口近くに看板が立っています。

「貴方の、喜ばしいこと、楽しいこと、哀しいこと、辛いこと

すべてを受けとめてくださいます」

と書いてありました。期待が膨らみます。

本堂が見えてきました。

■国宝半跏思惟像と天寿国繍帳の魅力

お寺の本堂に入ると、正面にご本尊の国宝

半跏思惟像(はんかしゆいぞう)が、鎮座されています。ご本尊の如意輪観音です。一説には弥勒菩薩とも言われています。

その気品あるお姿は、宗派を問わず、惹き込まれます。

写真撮影禁止なので、記念に購入した絵葉書があります。

かすかに微笑みを浮かべたお顔にうっとりします。

中宮寺のWebサイトによると、

国際美術史学者間では、この像の顔の優しさを評して、数少い

「古典的微笑(アルカイックスマイル)」の典型として高く評価され、エジプトのスフィンクス、

レオナルド・ダ・ヴィンチ作のモナリザと並んで

「世界の三つの微笑像」とも呼ばれているそうです。

もう1つ向かって左側の壁に、

日本最古の刺繍遺品として知られる「天寿国曼荼羅繍帳(てんじゅこくまんだらしゅうちょう)」のレプリカがありました。

本物は奈良国立博物館にあるそうです。

これにはストーリーがあります。

推古天皇三十年(622)、聖徳太子の妃である橘大郎女が、

聖徳太子がお亡くなりになったあと、図像をつくって太子往生の姿をお偲びしたいと、

宮中の采女に命じて、太子が往生なされている天寿国のありさまを

刺繍せしめられたものだそうです。

飛鳥時代の刺繍にそういう由来があったのかと知るのも興味ぶかいものがあります。

奈良を訪問する機会があれば、ぜひ訪問されることをおすすめします。

落ち着いた雰囲気の中、1400年も前の時代を想像しながら、お宝を拝観するのもまた楽しいです。

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