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読書メモ:記憶術の本としておすすめの『Unlimited Memory』Kelvin Horsley著

こんにちは。生涯挑戦!をモットーにシニア世代を応援する、こうちゃんです。

「記憶力を高めるための、おすすめのやり方が書いてある本が知りたい」

この記事ではそんな方におすすめの本「Unlimited Memory」に書かれている内容のポイントを紹介します。

洋書で日本語訳がまだないようですが、体型的に著者自らの経験に基づいた内容の要点をわかりやすくまとめました。

英語が得意な方は読みやすいレベルですので是非一読をおすすめします。

■著者の推奨する記憶術向上のポイント

この本で著者が推奨する記憶術の具体的な方法に共通する基本となる考え方は:

短期記憶を長期記憶に結び付けること

です。

短期記憶というのは、英語の単語や歴史の年号、初対面の人の名前など、初めて目にする文字や記号です。

長期記憶というのは、自分の家の部屋にあるものとか、普段載っている車の構造などです。

つまり覚えにくい内容(短期記憶)を、すでに覚えている内容(長期記憶)とリンクさせることで、記憶に留めやすくするわけです。これを中期記憶といいます

著者はこれを公式で表現しています:

“Long-term memory + short-term memory = medium-term memory”

長期記憶+短期記憶=中期記憶

つまり、覚えたいことを既に記憶として定着しているもの(長期記憶)と結び付けることで、より長い記憶(中期記憶)として頭の中に留めておくことができるというわけです。

その時に重要なことは想像力で、著者はSEE原理により想像力を高めることができると主張します。

【SEE原理】
・Senses(五感を使う)
・Exaggeration(誇張すること),
・Energize(活力を与える)

です。

次にこの原理に基づいたその具体的方法です。

■著者の推奨する7つの記憶術

①”The Car Method”

これはなじみのある自家用車の場所を長期記憶として使って、覚えたい事柄を結び付ける方法です。

例えば、フロントガラスに人参、助手席に卵などのように、あなたの自家用車のそれぞれの部分に覚えたい野菜や食べ物が置いてあるのを想像します。

そうすることで、覚えやすくなるわけです。カー・メソッドでもう一つ面白い例がありました。

スティーブン・R・コヴィーのベストセラーで私の愛読書の1つ「7つの習慣」という本があります。

人格を磨くための基本的な7原則を具体的なかたちにしたものです。その習慣とは:

第1の習慣:主体的である
第2の習慣:終わりを思い描くことから始める
第3の習慣:最優先事項を優先する
第4の習慣:Win-Winを考える
第5の習慣:まず理解してから、理解される
第6の習慣:シナジーを創り出す
第7の習慣:刃を研ぐ

この本は読んだものの、7つをそらで言えるようにはなってませんでした。

Unlimited Memoryで7つの習慣をこのカー・メソッドで覚える方法が書いてあって、とても印象的でした。この方法をつかえば記憶できそうです。

こちらがその図です。

少し説明を加えると:

だれでも思い描ける車の各部分と7つの習慣それぞれを結び付ける方法です。
英語の語呂合わせになっています。

●第1の習慣:主体的である 1バンパー
Be Proactive  
バンパーにプロゴルファーの蜂がいる Bee, Pro Golfer

●第2の習慣:終わりを思い描くことから始める 2ボンネット
Begin with the End in Mind
Brain(脳)がEndを見ている

●第3の習慣:最優先事項を優先する   3フロントガラス
Put First Things First
フロントガラスに 男が1位(First)の表彰台に立っている 

●第4の習慣:Win-Winを考える  4座席
Think Win-Win   
座席に勝利(win)のトロフィーが2つ 

●第5の習慣:まず理解してから、理解される   5 トランク
Seek First to Understand, Then to Be Understood  
under the umbrella で男が立ち上がろう(stand) としている understand

●第6の習慣:シナジーを創り出す  6車のバックサイド
Synergize 
A sign balancing on the edge of the car with eyes. (sign と eyesで synergizeの苦しい洒落)

●第7の習慣:刃を研ぐ Sharpen the Saw    7後ろのタイヤ
文字通り鋭いノコギリ

となります。

② “The Body Method”

これは自分の体の一部を長期記憶として使って、覚えたい事柄を結び付ける方法です。
例えば、膝とか太腿とかと記憶したい事柄をカー・メソッドと同様に関連づければ良いわけです。

③”The Journey Method”

これは家の間取りやショッピングモール、家からモールまでのルートなど、記憶に既にある場所を心に留めてカー・メソッドと同様に記憶したい事柄と結びつけて覚える方法です。

④”The Rhyming Peg Method”

これはライムつまり韻をふんでいる2つの言葉を関連づけて覚える方法です。英語の韻になってますが、日本語でも考えればできそうです。

英語の例では:Two-shoe, Three-tree, Four-doorなどです。

⑤”Remembering Names”

人の名前って覚えにくいですよね。これは人の名前を覚えやすくするための方法で、3つあります。
1)その人と同じ名前で別の有名人を関連づける
2)その人の顔の特徴から想像できるものを関連づける
3)その人の名前から想像できる場所を関連づける

です。
1)の例としては、ジョージという名前だったら、映画俳優のジョージ・クルーニーを思い浮かべてその人に紐づけする。
2)の例は、その人の顔の特徴から連想できるもの、面長の人だったら、馬の顔とかを結びつけるです。ただし、心の中にとどめて、面と向かって言葉にしてはいけません(笑)。
3)の例はその人の名前が、福島さんだったら、福島県のシンボル会津磐梯山を結び付けるとかです。

⑥”The Number Shape Method”

これはアルファベットの形と数字の形を関連づけて覚える方法です。子音のアルファベットの形と数字を下の図のように結びつけます。それに母音を自由に組み合わせて単語にして覚えるやり方です。

⑦Mind Map

これは普段自己流ながら活用している手法です。横書きにノートに整理するよりも、視覚的に印象に残りやすく記憶にも残りやすいし、あとから読み返したときに要点がすぐ蘇ります。

この本に書かれていることを著者がマインドマップに整理した図がわかりやくて、本の要点を記憶にとどめるのに役に立ちます。

■行動に移したいポイント

この本に紹介されていた記憶術をいくつか試してみて、自分にあった方法を見つけることがまず必要です。著者も述べていますが、ある程度継続して慣れることが大事だからです。

著者は幼少期は”学習障害”に苦しめられるも、独自の記憶術を駆使して克服し、世界記録保持者にまでなったという経験にもとづく話なので説得力があります。

だれにでもその気になれば、記憶力を鍛えることができるという本なので、まだ試してみたことのない方法を実際に行動にうつしたいと思います。

■著者について

Kevin Horsley氏は25年以上にわたり、心と記憶、そしてその能力を分析してきました。記憶の国際的グランドマスターという称号を得た世界でも数少ない人物の一人。世界記憶力選手権のメダリストであり、「記憶力テストの最高峰」で2度世界記録保持者となりました。また、4冊の本の著者、プロの講演者で、組織の学習、モチベーション、創造性、思考の向上を支援しています。

■まとめ

Unlimited Memory のポイントを紹介しました。記憶力は年とともに衰えるものという固定観念を振り払って、訓練と工夫で向上するものと考えるべきです。

参考になれば嬉しいです。

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