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「NVC人と人との関係にいのちを吹き込む法」マーシャル・B・ローゼンバーグ著の読書メモ(1)

こんにちは。生涯挑戦!をモットーにシニア世代を応援する、こうちゃんです。

「なかなか人とのコミュニケーションで思いが伝わらない」「つい物事の一面だけを見て全体を判断してしまう」といった課題を感じている方も多いのではないでしょうか。

私もそうで、特に親しい人との間でも傾聴ができていなかったり、こちらの言いたいことが上手く伝わらなかったりすることがあります。

そんな方におすすめの本が「NVC人と人との関係にいのちを吹き込む法」です。

このNVC(Nonviolent Communication)は直訳すると非暴力コミュニケーションですが、内容は人との関係性を良くする方法満載の深い内容です。

企業や組織内のチームだけでなく、家族や友人、ひいては自分自身とのコミュニケーションスキルを今までより高いレベルに引き上げてくれる考え方、手法が実例をもとに紹介されています。

小さな子供さんを持つ若い方、働き盛りの方から年配の方まで広い層に読んでもらいたい本です。

この記事では全体14章のうち、1章から6章までのポイントをまとめました。

■「NVC人と人との関係にいのちを吹き込む法」の概要と1〜6章までの心に残ったポイント

全体構成は14章から構成されています。

第1章 心の底から与える
第2章 思いやる気持ちを妨げるコミュニケーション
第3章 評価をまじえずに観察する
第4章 感情を見極め、表現する
第5章 自分の感情に責任を持つ
第6章 人生を豊かにするための要求
第7章 共感をもって受け取る
第8章 共感の力
第9章 思いやりを持って自分自身とつながる
第10章 怒りをじゅうぶんに表現する
第11章 紛争を解決する
第12章 力を防御的に使う
第13章 自分を解放し人に助言する
第14章 NVCで感謝を表現する

以降黄色い四角も引用を示しています。この記事では特に第1章から第6章までの以下について心に残ったポイントをメモとして残しておきます。

・NVCの定義と4つのプロセス
・どのようにNVCを日常に取り入れるのか、
・普段ありがちな思いやりのないコミュニケーション、
・相手が否定的なメッセージを送ってくる場合、わたしたちの対処法

NVCのプロセスについての定義をまず引用します。

NVCとは、深く耳を傾ける力と、尊敬したり共感したりする力を伸ばし、心の底から与えたいという気持ちを引き出すこと

よく傾聴が重要と耳にします。ありがちなのですが、親しければ親しいほど、相手が話かけてきてるときに、別のことを考えてうわの空で聞いてしまう場合があります。

そんな時は相手に不愉快な思いをさせてしまうし、ましてや共感など起きるはずはありません。ではどうすればNVCを適用できるのでしょう。

第1章で筆者はNVCのプロセスとは次の4つに意識を集中させることと言います。

①観察すること、
②感情に気づくこと、
③必要としていることを明確にすること、
④自分の人生を豊かにするために要求すること。

観察とは、自分や他の人の感情に気づいて、その言葉を発している奥に秘めた必要としていることが何かを考えることです。

観察することが第3章、感情に気づく方法が第4章、必要としていることを明確にする方法が第5章、人生を豊かにするための方法が第5章で説明されています。

ここで心に残ったポイントのまとめは以下です。

①自分の価値観にそぐわない行動をする人に対し、「悪い」と道徳的な判断を安易に下さない。
②観察と評価を区別して評価を交えずに観察する
③感情表現のボキャブラリーを増やす
④言葉の表面ではなく、奥に潜む要求は何かと考える癖をつける

①については、聖人君主でもないかぎり、こういう傾向は誰しもあるものと思われます。

著名な講演者でさえ、その方の価値観で物事や振る舞いなどについて黒白はっきり決めつけるような言い方をされることがあります。

聞き手に対して分かりやすく説明する意図は理解しますが、時として残念に感じる時もあります。

私自身もちょっと古いですが「自分も地図のよめない女、話を聴かない男」みたいな言い方に安易に賛同して決めつけるような言い方をしてしまうこともありました。物事には白黒はっきりつけられない部分も多くあります。

NVCを理解して実践することで、誤解を招いたり、価値観に沿ってものごとを決めつけるような言動をしないようにしていきたものです。

評価を交えずに観察が重要ということです。どうも観察するときには評価が入ってしまいがちになります。

次の感情を見極める時、自分の気持ちや感情を表現する語彙の少なさに唖然としますが、この章に感情の語彙集がリストされているので参考にしたいところです。

相手や自分がどういう感情を抱いているのかを知ることはお互いをより理解する上でポイントになると思いました。

言葉のもととなっている相手や自分が必要としていることは何か、というようなことは言葉尻をそのまま捉えてしまいがちで、今まであまり意識していませんでした。その辺りをもっと意識していきたいものです。

■著者について

本書からの引用です。

マーシャル・B・ローゼンバーグ (1934-2015) Marshall B. Rosenberg
NVC (Nonviolent Communication)の提唱者であり、国際的な平和推進組織CNVC (Center for Nonviolent Communication)
の設立者。30以上の言語に翻訳され、世界で100万部超のベストセラーとなっている本書を含め5冊の著作をもつ他、受賞歴多数。
暴力に代わる平和的な選択肢を提供する「新しいコミュニケーションのかたち」に強い関心を抱きながら、治安の悪かったデトロ
イト近郊で育つ。カール・ロジャーズのもとで研究をおこない、1961年ウィスコンシン大学で臨床心理学の博士号を取得。そ
の後の人生経験と比較宗教研究を通じて、本書のテーマであるNVCを開発した。
紛争や戦争で疲弊した地域、コミュニティを中心に60以上の国々を訪れ、数万人を対象とする数々のワークショップを精力的にお
こなうなど、ギターやパペットを手に、より満たされた平和な世界をつくりだすための方法を説き続けてきた。1984年に設立
されたCNVCでは、60以上の国々で数百名の公認トレーナーやサポーターが活動している。

■まとめ

「NVC人と人との関係にいのちを吹き込む法」マーシャル・B・ローゼンバーグ著の読書メモ前半部分を紹介しました。おすすめの本です。

参考になれば嬉しいです。

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