ちきりん氏の著書です。
教科書や企業研修で学ぶいわゆるマーケティング手法とは異なる、
「マーケット感覚」を身につけることの重要性と、身につけるための方法が述べられています。
面白いと思ったところを、まとめておきます。
■マーケット感覚とは
・「マーケット感覚」とは市場で取引されている価値を理解できる能力
・市場と向き合う経験から得られる、市場に対する嗅覚や根源的な理解力
・「論理思考(ロジカルシンキング)」と「マーケット感覚」の両方を
身につけるとより思考力が高められる。
・マーケット感覚は後天的なもの。
■全ては価値からはじまる
・普通の人でも、「売れる価値」を持っている。
この本の最後の方に、徳島のお年寄りの葉っぱビジネスの例が出てきます。
この例のように、市場で必要な価値を見極めることができれば、
これまでに誰も気がつかなかったことを、ビジネスに仕立て上げられることを示しています。
■マーケット感覚を鍛えるための5つのポイント:
①プライシング能力:積み上げ式のコストではなく、買い手によって値段は異なる。
②インセンティブシステム理解:人の行動の背後にある要因を理解する。
③市場に評価される方法を学ぶ:組織の評価ではなく、口コミなどの市場の評価が大事。
市場に選ばれるスキルを意識すべし。
④失敗と成功の関係の理解:どんどんチャレンジして失敗からフィードバックを得て改善していくこと。
⑤市場性の高い環境に身を置く:組織的意思決定ではなく、市場的意思決定がされる場に身を置く。
この中で、④に「失敗とはスタート地点から成功までの途上に存在する学びの機会」
と述べられています。この言葉は刺さりました。
さらに、市場に向き合ってどんどん失敗して、フィードバックを得る。
フィードバックをうまく活用して、試行錯誤を繰り返していくべしという点は共感します。
■行動に移したいポイント
上記5つのポイントを意識して、試行錯誤を繰り返しせる場を経験し
マーケット感覚を身につけたいものです。