こんにちは。生涯挑戦!をモットーにシニア世代を応援する、こうちゃんです。
人生100年時代と言われますが、年齢を重ねると「もう年だからできない…」と新しいことに挑戦することをためらってしまうことありますよね。
この記事では、そんな方に背中を押してくれるおすすめの本「還暦からの底力」を紹介します。
還暦はマラソンで言うとまだ折り返し地点にすぎないと著者は主張します。
いくつになっても年齢に関係なく、「人・本・旅」で人生を楽しむための生き方、考え方、幸せに生きるためのヒントが満載です。
還暦過ぎた人だけでなく、還暦前やアラフィフの人でも、老後に充実した人生を送りたい人におすすめの本です。
■「還暦からの底力」から心に響いたポイント
一番印象に残ったポイントは3つあります。
①還暦は人生の折り返し、年齢フリーで考える
②何が幸福なのか
③自分の頭で考えることの重要性
引用しながらそれぞれ少し詳しく解説します。
①還暦は人生の折り返し、年齢フリーで考える
人生100年時代ということは、50歳が人生の折り返しと思ってましたが、著者の考えは違っていて、還暦の60歳が折り返し地点と主張します。そのわけは、
動物の自立は自分で食い扶持を得ることなので、だいたい20歳ぐらいまでを子供とすると、大人としての人生は80年あります。そう考えると20歳からスタートして半分の40年が経過した60歳は、ちょうど人生のど真ん中。人生100年時代の60歳は折り返し地点と位置付けられます。「60歳になったからそろそろ人生も終わりに近い」と思っている人は、定年制という歪んだ考え方に毒されているのです。
なるほど、そう言われると確かに納得できます。企業勤めをリタイアされた還暦過ぎの人にとっては、まだこれから40年あると思えばいろいろなことにチャレンジできますね。
「年齢は単なる数字としか見ていない」というのは、84歳のプログラマー若宮正子氏の言葉で、私の座右の銘の1つです。これと同様の考え方を著者は「年齢フリーで考える」という言葉で表現しています。
「老後にいくら必要か」というお金の心配をあれこれするよりも、自己投資にお金を使い、自分ができることを増やし豊かな生活を送る方がずっと大切だと思います。還暦であろうがなかろうがいくつになっても、自分に投資をして自分ができることを増やしていけば、人生の選択肢が増えます。何かを始めるのにおそすぎるということはありません。年齢フリーで考えるべきです。
ここは全く同感です。いくつになっても自分磨きに投資していきたいものです。
②何が幸福なのか
著者の考える幸福感について、共感した部分があります。
他人になんといわれようと、「天知る、地知る、我知る、人知る」で、人に評価されたいという気持ちなどは捨てて、自分がいいと思ったことに全力で取り組めばいいのです。「仕事が生きがい」という考え方も、自部自身をなくすことにつながりかねない。それよりも、人間の幸福にとって大事なことは、食べて寝て遊んで子供を育て、好きなところに行き、いいたいことをいえることです。では誰と食べ誰と遊ぶのか、つまりパートナーや友人が人生では一番大事だと僕は思うのです。
とかく、他人にどう思われるかとか、自分を良く見せたいと考えてしまう人もいると思います。自分がそうでした。そんなことより、好きなことをして、美味しい食事を大切な人と楽しむことが幸福だという考えかたです。
いくらお金を持っていても、地位や名誉があっても、たった一人ではたとえ豪華な食事だったとしても全然幸福感は感じられないと思います。
月に500万円以上を稼ぐあるインフルエンサーも同じことを言っていました。「収入は望み通り多くなって、世界を自由に旅したが一人で食べる食事で幸福感は感じられなかった」と。
③自分の頭で考えることの重要性
3つ目は自分の頭で考えることの重要性です。この本全体にわたって著者独自の視点で説得力のある意見が述べられているのを感じます。
それはどこからきているのかというと、著者が主張する「自分の頭で原点から考えることの重要性」という部分です。
「物事の見方」をどう磨くかどんな分野を学習するにせよ、基本的な物事の見方が重要になるはいうまでもありません。人間の考え方は「人・本・旅」の累積が形作ります。いろいろな人に合って話を聞く、いろいろな本を読む。いろいろな場所に行って刺激を受ける。そうやってインプットした個々の知識を、「タテヨコ算数」で整理して、全体像をつかんでいくことが大切です。「タテ」とは時間軸、歴史軸のこと。「ヨコ」は空間軸、世界軸、算数はデータでものごとをとらえる、ということです。
ここで「タテヨコ算数」が重要なのかについては、「人の住んでいる宇宙は時間と空間が一体となった器」であるという説明で納得できます。
マスコミのニュースとか評論家の意見とかを真に受けるのではなくて、歴史的にみてどうなのか、他の国ではどうなのか、裏付けのデータはあるのかという見方をして、自分なりの考えをまとめることが大事です。
要するにエビデンスたり得る「数字」と「ファクト(事実)」を拠り所とした「ロジック(論理)」を積み上げていくことが重要で、確たる根拠のない社会常識を前提に自らに都合のいいロジックを展開してはいけないということです。
なので、世間一般に言われている「常識」も、本当にそうなのだろうかと考える習慣をつけたいと思いました。
■「還暦からの底力」から心に行動につなげたいポイント
他にも歴史の話や、知っておきた知識を身につけるための本の紹介など興味ある話が盛り沢山です。書きすぎるとネタバレになるので、興味ある方は是非本をお読みください。
以上から行動につがげたいポイントは以下です。
①今後も年齢フリーの気持ちを持って自分に投資しながら人生を楽しむ
②「人・本・旅」で人とのつながりを大切にしつつ、知識や見聞を広める
③知識はインプットするだけでなく、自分の頭で考えて「タテヨコ算数」で整理しアウトプットする
■著者について
本書からの引用です。
出口治明(でぐち はるあき)1948年、三重県に生まれる。立命館アジア太平洋大学(A PU)学長。ライフネット生命保険株式会社創業者。京都大学法学部を卒業後、1972年、日本生命保険相互会社に入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命保険株式会社に社名を変更。2012年、上場。社長、会長を10年務めたのち、2018年より現職。訪れた世界の都市は1200以上、読んだ本は1万冊超。おもな著書に『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『全世界史(上・下)』『「働き方」の教科書』(ともに新潮文庫)、『人生を面白くする 本物の教養』(幻冬舎新書)、『0から学ぶ「日本史」講義(古代篇・中世篇)』(文藝春秋)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『座右の書『貞観政要』』(角川新書)、『人類 5000年史(I・II・Ⅲ)』(ちくま新書)などがある。
■まとめ
「還暦からの底力」出口治明著の読書メモをまとめました。いくつになっても年齢に関係なく、「人・本・旅」で人生を楽しんでいきたいものです。
参考になれば嬉しいです。ぜひご一読ください。