こんにちは。生涯挑戦!をモットーにシニア世代を応援する、こうちゃんです。
人生100年時代と言うけど、年を重ねると気力も体力も衰えてしまうと思うと不安だなあ。
こういった不安をいだく人にシェアしたい出口治明氏のオンラインセミナーの内容のポイントをまとめました。
全体を通した出口治明氏の主張は、「還暦はマラソンで言う折り返し地点。根拠のない精神論から脱却して、生涯好きなことをして働くことで充実した人生が過ごせる。」というものです。
とても共感しましたので、忘備録として残しました。
■出口治明氏の人生100年のオンラインセミナー内容:日本の課題
視聴したのは、2020年9月27日に日経新聞主催による出口治明氏の「人生100年の羅針盤」というタイトルのオンラインセミナーです。
最初に「60歳は人生の折り返し地点である」というお話がありました。50歳ぐらいが折り返し地点かと漠然に思っていたので、えっそうなの?
と一瞬疑問に感じましたが、出口氏の説明を聞いて納得し、その後のセミナーの内容にもいつの間にか引き込まれていきました。
60歳から第2の人生、老後の生活という考えよりは、人生の折り返し地点と考えた方がよい。なぜなら、日本の大学進学率は5割を超える程度で、平均すれば20歳ごろに社会人として働き始める。そこがスタートとすると、人生100年なので残り80年ある。だからその半分の40年は60歳から始まる。
ということです。なるほど、そう言われてみればその通りです。
年を重ねると気持ちも体力も衰えてしまうと思うと不安と感じている方にとっては、この考え方は元気をもらえるのではないでしょうか?
生涯現役でいろいろ挑戦したいと思っている私にとっても、まだ折り返しを過ぎたばかりだから、沢山楽しめる余地があると思えて励みになりました。
セミナーの全体の流れとしては、
・日本の課題
・課題解決への提言
という内容で、特に資料は無しで、出口氏がセミナー受講者への講義形式で行われました。
原稿のようなものは一切見ないで、淡々としっかりとした口調でこちらに向かって語りかける様に話をされる姿は印象的でした。
この忘備録は、手書きのメモから整理して書き残したので、実際出口氏が話された言葉とは、表現が若干異なるところがあると思われますが了承ください。
■出口治明氏の人生100年のオンラインセミナー内容:日本の課題
大きく2つの課題の話がありました。
1) 高度成長時代の慣習がまだ色濃く残っていること
新卒一括採用 終身雇用 年功序列 定年制度
2)名目GDPと1人当たりのGDP
1) 高度成長時代の慣習がまだ色濃く残っていること
についての問題については、
・全ての企業がそうではないにしても、まだ高度成長時代の、新卒一括採用、終身雇用、年功序列、定年制度が残っている。
・定年制は日本独特の制度で、年功序列も戦後の高度成長時代から来ている。
ある程度の年齢になったら、係長、課長、などのポストを与えるような考え方は今の時流に合わない。もっと実力主義であるべき。例として、甲子園をめざす高校野球チームがわかりやすい。年功序列で3年生だけをレギュラーにするよりは、球速150km/hを投げる1年生をレギュラーにする方が甲子園へ行ける可能性が高まる
と述べてます。確かに、現在は高度成長期とは全く異なり、経済成長率も鈍化し少子化となっているのにいまだに新卒一括採用、終身雇用、年功序列、定年制度が残っているのは奇異に感じます。
実際は、IT企業などで状況はかなり改善されているとも思われますが、まだ多くの企業でそれらの制度が残っていることも事実です。
2)名目GDPと1人当たりのGDP
名目GDPは日本は世界で米国、中国に次いで3位であるが、1人当たりのGDPで見ると世界で33位であって先進国と言われている国の中でもほぼ最下位でG7では最低である。
GDPというと名目GDPの世界ランク3位という数字がすぐ思い浮かぶので、漠然と豊かな国と思っていました。
そのわりには豊かさを実感できていない人が多いのは、1人当たりのGDPつまり、GDPを人口で割った数字のランクが低いのが主な要因と理解できました。
■出口治明氏の人生100年のオンラインセミナー内容:課題解決への提言
このような課題を解決するための出口氏の提言のポイントは主に2つありました。
1)働きたい人が働ける社会の実現
2)性別、国籍、年齢の差別をなくすこと
どうやったら健康寿命が伸びるのかを以前50名ほどの医者に聞いたそうです。全員答えは一つで、「働くことが一番いい」ということでした。
一律に60歳~65歳を定年と定めるのではなく、働きたい人には自由に働ける社会であることが理想的と述べていました。
性別、国籍、年齢の差別をなくすことについては、特に男女差別の部分を強調されていて、
少子化問題の大きな原因の1つに男女差別がある。男は仕事、家事育児は女性という誤った前提がまだ残っているため。
性分業が進んでしまうと働く女性が子供を産まなくなるので少子化につながる。男も女も家事育児を平等にして、男女差別をなくせば、日本はフランスのように少子化問題は改善するというわけです。
さらにこのようにも述べていました。
経済を活性化するには、経済成長期の古いモデルから脱却して、女性の社会進出を進めること性別、国籍、年齢の差別をなくして、働きたい人が働ける社会を実現すること。
この点も全く同感です。別の記事でも書きましたが、特に日本に根強く残る男女差別問題は、失われた30年要因の1つでもあると考えています。
■まとめ:出口治明氏オンラインセミナーから行動に移したい学び
以上セミナーを聴講して行動に移したいと感じたところをまとめておきます。
・人生100年時代では、還暦はマラソンで言う折り返し地点と考える。
・健康寿命を延ばすためにも、睡眠、運動、食事以外にも生涯現役で好きなことを仕事にして働くことをめざす。
・性別、年齢、国籍の差別をなくし、働きたい人が働ける社会の実現に向けた活動を応援する。
還暦は折り返し地点というところは、とても励みになる考えかたで最も印象に残りました。
■出口治明氏について
出口治明氏(72歳)立命館アジア太平洋大学(APU)学長。1948年三重県生まれ。京都大学法学部卒業。日本生命に入社し、ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、2006年、58歳の時に同社を退職。ライフネット生命(創業時社名・ネットライフ企画)を創業。2012年に上場。社長・会長を10年勤め、2018年から、立命館アジア太平洋大学(APU)学長に就任。『人類5000年史』I~Ⅲ (ちくま新書)、『 0から学ぶ「日本史」講義』古代篇・中世篇 (文藝春秋)、『本物の思考力』(小学館新書)など、著書多数。
「サライ」の記事:https://serai.jp/century/1005025より引用
以上参考になれば嬉しいです。
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