こんにちは、生涯挑戦!をモットーに新大人世代を応援する、こうちゃんです。
正月休みに録画しておいたNHKの奇跡のレッスン、
「楽譜が物語に変わるとき 弦楽器 ダニエル・ゲーデ(ドイツ)」という番組を見ました。
2018年の8月放送に放送されたものの再放送のようです。
素直で純粋な小学生たちの弦合奏の音がみるみる良くなっていくのに感動を覚えながら、
大切なことを再認識させられました。
それは、「音楽は気持ちを表現するもの」
というメッセージです。
これは音楽に限らず、他の芸術、絵画、演劇、朗読、はたまた文章表現にまで共通する話だと感じました。
それを伝えたくて言語化しておきます。
■印象に残ったゲーデ先生の言葉
ドキュメンタリーの内容は、プロの音楽家が講師となって千葉県の小学校の弦楽部を訪れて1週間指導するというものです。
講師は元ウィーン・フィルのコンサートマスターで、8年間でその職を辞して、その後はソリスト、室内楽奏者、ニュルンベルク音楽大学教授を務める1969年生まれの音楽家、ダニエル・ゲーデ氏でした。
その中で、メモしておいた印象的な言葉が以下です:
・音楽は心にとどけるメッセージ
・音楽は感情を伝えるもの
・音楽に感情をのせて表現すること。
・感情表現はどんな技術レベルからでもできる
・必要なものは自分の中にある。あとは自分を信じて表現するだけ。
・良い演奏家とは、様々な技術を使って音で物語をつくれる人のこと
・音楽で一番大切なことは、音楽を心から楽しんで弾くこと。そうしないと聴いてる人を楽しませられない。
話しを聞く子どもたちの目がきらきらとして、実際に練習を通して音にどんどん血が通ってきて、優しい音や生き生きとした音に変わっていきました。
■感情表現のための独特な練習方法
1)個人レベル
感情表現のための、独自の練習方法が興味深いです。
・酔っ払った人のようなビブラートをかけてみよう。
小学生に説明する例えとしてはどうかと思いましたが、理解していた様子です。
・楽しい気持ちと悲しい気持ちを表現した音で音階を弾いてみよう
これは昔、プロのフルート奏者のジェームス・ゴールウェイも同じことを言っていました。
・エアバイオリン:楽器を弾くフリをして、音には出さず変わりに声を出してメロディを歌ってみよう
・細かい音より長い音のほうが大事。
私も趣味で楽器を弾きますが、以前ある指導者の方も同様なことをおっしゃっていたのを思い出しました。
「細かい難しい音符を、正確に楽譜通りに弾けただけでは音楽的とは言えない、
簡単な長い音符のメロディーをいかに音楽的に表現できるかが大事」
2)アンサンブルレベル
アンサンブルとして大切なこと
個人レベルだけではなく、アンサンブルとして大切なことをユニークな練習方法で
教えていたところもとても印象的でした。
それは2つあって、
①周りの音を聞くこと、
②相手やトップ奏者にあわせること
です。
①の練習として、通常は同じパートは近くに固まって並んで弾くわけですが、
わざと離れて座って合奏する練習です。
こうすることで、同じパートの音をより耳を澄ませてきく必要があるので、
アンサンブルが良くなりました。
②は、2人ずつ組になって向かい合わせで弾く練習です。
相手の表情や動作を見て笑顔で心を通わせて弾くことで、出てくる音も暖かくなりました。
長年アンサンブルを経験してきましたが、その練習方法に感心しました。
■まとめ
「自分の感情や気持ちを音にのせて伝える」
ということは、音楽愛好家にとっても考えさせられる内容です。
わかっていながら、つい目の前の楽譜を正確にひくことに気を取られてしまいがちになるからです。
さらに、音楽だけでなく、絵画、演劇、朗読などの芸術一般、
さらには伝えたい気持ちを文字にこめる文章表現にも通じるものだと感じました。
文章についても、自分がどこに感動して何を伝えたいのか、
その伝えたい気持ちを大切にしたいとあらためて思いました。