イタリアの都市フィレンツェといったら、何を連想されますか?
町全体が世界遺産、ヴェッキオ橋、大聖堂、美術館、
行ったことないけど、何となく古風なイメージ等等...
歴史的なスポットの魅力に溢れているのはもちろんですが、
もう1つ大きな魅力があります。
トスカーナ州中から新鮮食材が集まる場所、
2014年に2階のフードコートが誕生したばかりの、中央市場です。
■中央市場ってどんなところ?
中央市場は、フィレンツェ駅からあるいて徒歩5分程のところにあるとても便利なロケーションです。
1階の市場の歴史は古く19世紀末までさかのぼるそうです。
そもそも、トスカーナ州とは、イタリア中部に位置し、州都のフィレンツェをはじめ、
ピサ、シエーナなど10の県からなっています。
主要産業は農業で、オリーブ、小麦を生産しています。
ワインの名産地でもあり、「キャンティ」という名のワインが特に知られています。
中央市場は、2階建ての建物で、1階は野菜、果物、生ハム、
魚介類などの新鮮食材や瓶詰め食材の数々が所せましと並んでいます。
昔ながらの市場のような感じで、試食もできます。
2階はフードコートになっています。
ここではお手軽に様々な料理、ワイン、ジェラート等24店舗ほどの
トスカーナ料理を中心としたお店があり、多種多様な味が楽しめます。
混み具合はどうでしょう。
観光客と地元風の方がざっくり半々ぐらいでしょうか。
7月中旬でしたが、夏休み期間中のわりには、フードコートでさえ
数名から4、5名ぐらいの列の並びで、ストレスありません。
日本のどこかのアウトレットのフードコ―トとは大違いです。
■ワイン好きにはたまらない2階のフードコート
中でもワイン好きの方におすすめは、グラスワイン。
トスカーナ産のワインリストをから、銘柄に詳しいわけではないので、適当に6€のグラスワインの赤を頼みました。
大き目で形の良いワイングラスを少し傾けると、
ビロードのような濃く澄んだ赤色が美しく輝きます。味は期待以上の極旨。
日本のレストランでグラスワインを頼む場合を想像すると、
グラスは小さめだし、種類も限られ、ハウスワインが出てくるケースが多いです。
それに比べるとここでは数十種類の地元銘柄から選べるし、ものすごくコスパがいいです。
肝心の食べ物の味の方も、お手軽感ある割に満足できました。
前から気になっていた、フィレンツェ名物の牛のもつ煮込みサンドの店舗を見つけました。
大鍋から時間を掛けて煮込んだとみられる牛の内臓のひとかたまりを取り出して、
目の前で、ナイフでササッと手際よく切り刻んでくれます。
それを中央がややくぼんだ大き目のバンズの間に、丁寧に詰め込みピリ辛のオリーブオイルみたいな
ソースをかけてくれます。5€ぐらいだったかな。
日本の居酒屋メニューでおなじみの味に近く、日本人の口にぴったりで美味しいです。
新鮮サラダが食べたくなったので、別のお店で、トマトと野菜、チーズ、サラミ等が1プレートなった
メニューをたのみました。
この料理もワインとぴったりで10€程度とお手頃価格でした。
デザートは定番のジェラートです。程よい甘さで美味しくいただきました。
■1階の市場
一階の市場の雰囲気はどうでしょう。
おなかが満たされたところで、一階の市場をぶらぶらしてみます。
特に色とりどりの新鮮な野菜が目を引きます。
赤、黄色、緑のパプリカ、種類の豊富なイタリアントマト、
果物もぶどう、すもも、りんご、いちご、ベリー類
といった新鮮さではち切れんばかりの品々です。
生のポルティー二茸も美味しそうです。
生ハムの豚の太ももが天井からぶら下がったお店も気になります。
食材店の前を通ると、試食コーナがありました。
トリュフの加工食品です。
3mmぐらいの厚みにスライスしたパンにトリュフソースが塗られたものを味見してみると、
独特の鼻にぬける香りと口の中になんともいえない上品な後味がしみわたりました。
お土産用もってこいです!
■おすすめです
フィレンツェ中央市場は、地元のトスカーナ地方の新鮮な食材にあふれていて
充分五感を楽しませてくれます。
しかもコスパが抜群ときたら、フィレンツェを訪れる時には
中央市場に行かない手はありません。