こんにちは。kindle本「理系出身じいじのホットクックでらくらく離乳食/幼児食」「理系出身じいじのホームベーカリーらくらく使いこなし術」の著者、生涯挑戦!をモットーにシニア世代と子育て世代を応援する、こうちゃんです。
自家製天然酵母が作れると、パン作りが一層楽しくなりますね。この記事では、小麦粉から作るサワードウの作り方を紹介します。
◾️サワードウとは
1)サワードウって何?
まず、サワドウという言葉に馴染みがない方が多いかもしれません。私もそうでした。ウィキペディアから引用すると以下です。
サワードウ(sourdough)またはサワー種(-だね)は、小麦やライ麦の粉と水を混ぜてつくる生地に、乳酸菌と酵母を主体に複数の微生物を共培養させた伝統的なパン種。パン酵母(イースト)を純粋培養したものと同様にパンの膨張剤に用いる。乳酸菌が発酵の過程で生産する乳酸により、サワードウを使ったパン(サワードウ・ブレッド、サワーブレッド)は特有の強い酸味と風味をもつ。
ウィキペディア
2)サワードウとイーストの違いは?
パン酵母(イースト)とは乳酸菌がつかわれることに違いがありそうですね。他に何が違うのかも気になります。
サワードウ(Sourdough)
- 自然発酵: サワードウは自然に発生する野生の酵母と乳酸菌によって発酵します。
- 時間: サワードウでの発酵には通常、長い時間が必要です。
- 風味: サワードウパンは独特の酸味と風味があります。
- 栄養価: 乳酸菌による発酵が行われるため、一般的には消化が良く、栄養価が高いとされています。
- メンテナンス: スターター(酵母と水と小麦粉の混合物)を定期的に「養生」する必要があります。
イースト(Yeast)
- 商業製品: イーストは工業的に生産され、一般的には乾燥酵母または生酵母の形で販売されています。
- 時間: イーストを使用すると、発酵時間が短縮されます。
- 風味: イーストパンは通常、サワードウパンよりも風味が穏やかです。
- 栄養価: イーストパンはサワードウパンよりも一般的に栄養価が低いとされています。
- メンテナンス: イーストは使い捨てなので、スターターのような定期的なメンテナンスは必要ありません。
サワードウは発酵時間はかかるけど、栄養価がイーストに比べて高いのがメリットと言えそうです。
こちらの記事によるサワードウのメリットをいかにまとめておきます。
◆栄養価が高い:乳酸がビタミンやミネラルといった栄養を身体に取り込み易くする
◆消化に良い:乳酸は、タンパク質・でんぷん・脂肪の消化率を下げるフィチン酸を減らす作用がある
◆低GI:乳酸には、グルコースの血中増加を緩やかにする作用がある
◆長持ち:乳酸や酢酸が腐敗原因菌やカビなどの繁殖を抑え、保存性を高める
◾️サワードウスターターの作り方のステップ
1)サワードウの作り方の本からの作り方のステップ
知り合いの方から教えてもらった、「The Sourdough Whispere」という本からの作り方部分の引用です。英語版ですが、読みやすい内容です。
【1日目】:ガラスまたは陶器のボウルに、強力粉50グラム(1/2カップ)またはお好みの別の粉と、水50グラム(1/4カップ)を混ぜ合わせる。
全粒粉を使用する場合、最初の混合物がかき混ぜるのに硬すぎる場合は、水を10〜20グラム(1〜2大さじ)追加する。よくかき混ぜ、ボウルの側面をこそげて全体を混ぜ合わせる。ボウルを緩くフタで覆い、わずかな隙間を開ける。
【2日目】:すでに泡が表面に現れ始めるかも。30グラム(1/4カップ)の粉と30グラム(1/8カップ)の水を追加し、よくかき混ぜ、再びボウルを緩く覆ってカウンターに置く。
【3日目】:泡が出てきて、面白い匂いがするかも。30グラム(1/4カップ)の粉と30グラム(1/8カップ)の水を追加し、よくかき混ぜ、再びボウルを緩くフタで覆いカウンターに置く。
この頃には、新しいスターターは通常、泡立って見え始め、これはバクテリアと酵母が働いている証拠。でもまだスターターが使える状態ではない。
【4日目】:酢のような匂いがするかも。ボウルの中身の半分を取り除き、30グラム(1/4カップ)の粉と30グラム(1/8カップ)の水を追加し、よくかき混ぜ、再びボウルを緩くフタで覆いカウンターに置く。
【5日目】:もしスターターが活発でなくなった場合、落胆する必要はない。30グラム(1/4カップ)の粉と30グラム(1/8カップ)の水を追加し、よくかき混ぜ、再びボウルを緩くフタで覆いカウンターに置く。
【6日目】:ボウルの中身の半分を取り除く。30グラム(1/4カップ)の粉と30グラム(1/8カップ)の水を追加し、よくかき混ぜ、再びボウルを緩くフタで覆いカウンターに置く。
【7日目】:泡が全体に見えるようになっている。30グラム(1/4カップ)の粉と30グラム(1/8カップ)の水を追加し、よくかき混ぜ、再びボウルを緩くフタで覆いカウンターに置く。
2)実際にサワードウのスターターを作ってみた
上記の作り方に従って、実際に小麦粉(強力粉)だけを使ってサワードウを作ってみました。こちらがその様子です。
ガラスのボウルに上記ステップの分量でスターターを作りはじめました。6月の終わりから始めたのですが、今年は連日30度を超える猛暑が続いていました。
7日目を過ぎても、泡の出具合が今一つ。そこで、知人のアドバイスに従って、ボウルから、ジャムの空き瓶2つに移して、一つは室温、一つは冷蔵庫で保管して1週間に一度フィード(15gの粉と15gの天然水)することに。
しばらくそのままにしておいたところ、室温放置の方は、表面がオレンジ色に変色してしまいました。一方冷蔵庫に入れた方は綺麗な状態を保っています。
本によると、これはカビが繁殖したためで、全部捨てざるを得ない状況とか。やはり、36度を超える日が続く日中に室温放置は無理があったことがわかりました。ちなみに適温は23度ぐらいなので秋口が良さそうです。
◾️サワードウスターターを作ってみた結果
結果的には冷蔵庫で保管した方が上手くいきました。
以下の方法で、スターターが作れてパン作りに使えることがわかったからです。
【サワードウのスターターの作り方】
・冷蔵庫に入れておいたサワードウから25gを容器に取り出す。
・強力粉15g、水15gを加えて良く混ぜる。
(水は天然水を沸騰させて冷ましたものを使いました)
・そのまま蓋をして、4時間程室温で放置する。
室温は29℃ほどでした。
・泡が出て、容積が2倍ぐらいになっていたら、そのうち25gをスターターとして使って、
残りはもとの容器に戻して、冷蔵庫でまた保管する。
スターターを作る度に25gを使いますが、小麦粉と水を加えて容積が2倍となってから余った分を元の容器に戻してまた冷蔵庫に保管するので、中身が補充され、半永久的に使えます。
パン作りのやり方はこちらの記事を参照下さい。
◾️まとめ
この記事では小麦粉と水だけでできる、自家製天然酵母のサワードウの作り方を詳しく紹介しました。猛暑の中での室温放置で失敗もありましたが、冷蔵庫に保管して継続することで、サワードウのスターターを無事に作ることができました。
乳酸菌がベースで、健康的なメリットもあります。ぜひお試しください。
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